母が俺の部屋にきて今日のごはんについて聞いてきた 
「たけし 今日ご飯なににする?」 
からあげが食べたかったが、 
素直に「から揚げが食べたい」といえなかったので 
「なんでもいい!」と答えた 
「なんでもいいが1番困るのよ~、ねえ何がいい」 
母があまりにしつこいので酷い言葉を浴びせてしまった 
「なんでもいいから、早く作れよ!!」 
母はすこし悲しそうな顔で台所に向かった 
「たけしー ご飯よー」 
しばらくして母に呼ばれたが、すぐには向かわなかった 
よばれてからかなり後に食卓に向かうと、そこでは母が待っていた 
母が持ってきたのは俺が食べたかった、から揚げだった・・・ 
なんだかとてもうれしかったので 洗物をしている母に 
久しぶりに「ごちそうさま」といった 
すると母は今まで見たことのないくらいの笑顔で 
「ありがとう」といった 
久々に見た母の笑顔だった 
うれしかったが、今まで「ごちそうさま」という 
こんな当たり前の言葉も 言えなかった自分を 
恥じないではいられなかった 
今度機会があったら、母に「いつもありがとう」と伝えたいと思う・・・